RemoteRegion@AquaTotto

『世界淡水魚園水族館 アクア・トトぎふ』での記録。

渓流魚の命支える【落下昆虫】

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ハリガネムシ
キリギリスやカマドウマなどの昆虫の体内に入り成長する寄生虫です。
ハリガネムシの産卵は水中で行われ、ふ化した幼虫はカゲロウなどの水生昆虫の体の中に水と一緒に取り込まれ休眠します。ハリガネムシを体内に持ったままふ化したカゲロウなどが肉食性のキリギリスやカマドウマなどに食べられることによって次の宿主へ移り成長を始めます。寄生された昆虫は神経系を支配され水辺へと誘導され着水すると、体内から成長したハリガネムシが水中へと泳ぎ出します。
産卵は水中で行われます。
ハリガネムシに寄生された昆虫は水辺へと誘導されるため、水面に落ちた昆虫は渓流魚の絶好の餌となります。
最近の研究で、なんとこのハリガネムシに寄生された昆虫たちによって、渓流魚のエネルギー源の大部分が占められていることが分かってきました。ハリガネムシという寄生虫が森と川をつなぐ重要な役割を担っていたのです。

 

アクア・トトぎふ 1F 企画展『渓流』(2012.12-2013.3)