レピドシレン・パラドクサ Lepidosiren paradoxa
南米に住むハイギョ
ヒレは短いひも状になっており、細長い体をしています。
乾季には泥の中に30〜50cmの管状の穴を掘り、その中で仮眠を行いますが、粘液によるマユは作りません。繁殖は雨季に行われ、産卵後もオスは巣の中にとどまり、卵やフ化して間もない子供を守ることが知られています。この時、オスの腹ビレは肥大し、5〜7cmほどの糸状の突起があらわれます。この期間の役割は諸説あり、巣内の卵などに酸素を供給するため、またはほど期間中のオスが補助的な鰓として使うため、などと考えられています。ハイギョは魚類?両生類?
南米に住むレピドシレン・パラドクサは、現在でも通用する形式で初めて新種記載されたハイギョです。
今まで発見されていた魚類にはない非常に特徴的な形態から、19世紀初頭に発表されたレポートでは、魚類ではなく「両生類の仲間」とされました。ウロコのある両生類という意味をもつレピドシレンという名もこの時に付けられており、その後、アフリカでもハイギョが発見されましたが、研究者によって魚類とするのか両生類とするのか意見が分かれました。